(1)カビ臭さと換気不良の主な原因
カビ臭さの原因は、単に「風通しが悪い」だけでなく、「空気が滞留する場所」と「湿気・カビの発生源」がセットになっていることがほとんどです。原因を特定し、空気の流れを強制的に作ることが解決の近道になります。

①換気扇・吸排気口の目詰まり店舗には必ず換気設備がありますが、フィルターやファンがホコリ・油汚れで目詰まりしていると、空気を外に排出できなくなります。特に厨房やトイレの換気扇が機能していないと、湿気とニオイが店舗全体に逆流してしまいます。
②エアコン内部のカビ換気が悪く湿度が高い店舗では、エアコン内部がカビの温床になりやすいです。エアコンをつけると余計にカビ臭くなる場合は、エアコン自体がカビの胞子を店内に撒き散らす「発生源」になっています。
③レイアウトによる「空気の死角」背の高い什器やパーテーションが窓や換気口を塞いでいると、店舗の奥や隅のほうに空気が全く動かない「死角」が生まれます。こうした場所に湿気が溜まり、壁紙やカーペットの裏でカビが繁殖します。
④布製品の吸湿店舗内のカーペット、カーテン、布張りのソファなどは湿気とニオイを非常に吸い込みやすい性質があります。一度カビ菌が定着すると、表面を拭いただけではニオイが取れません。
(2)すぐにできる対策(換気効率の改善)

まずは店内の空気を強制的に入れ替え、湿気を外に逃がす仕組みを作ります。
①2ヶ所の開口部を作る:入り口と一番遠い窓を開ける。
風は「入り口」と「出口」の2ヶ所がないと通り抜けません。入り口のドアを開けたら、対角線上にある窓や勝手口も必ず開けてください。
②サーキュレーターや扇風機を配置する:風の出口に向けて風を送る。
窓が1つしかない場合や風が弱い場合は、サーキュレーター(または扇風機)を使います。開けた窓(出口)に向かって室内の空気を押し出すようにサーキュレーターを配置すると、強制的に空気が外へ排出されます。
③換気設備のフィルターを清掃する:
天井や壁にある吸排気口(レジスター)や換気扇のフィルターを外し、掃除機でホコリを吸い取ります。これだけで換気量が劇的に回復することがあります。
④空気が滞留する場所のレイアウトを変える:
店舗の隅や、カビ臭さを強く感じる場所の近くにある大きな棚や荷物を少し移動させ、空気の通り道を確保してください。
(3)根本的な臭いの除去対策

換気を良くしてもニオイが残る場合は、すでにカビが定着してしまっているため、以下の対策が必要です。
① エアコンの分解洗浄: エアコンの吹き出し口を覗いて黒い点々(カビ)が見える場合は、業者による内部の高圧洗浄が必要です。
② 換気扇・給排気口の清掃:換気扇や給排気口が目詰まりを起こしている場合、業者による分解清掃が必要となります。
② 除湿機の導入: 地下店舗や窓が開けられない環境の場合は、業務用の大型除湿機を設置して、カビが繁殖できない湿度(60%以下)を保つのが最も確実です。
③ 布製品の洗浄・撤去: ニオイが染み付いたカーペットなどは、スチームクリーナーで洗浄するか、可能であれば拭き掃除がしやすい塩ビタイル(クッションフロア)などに変更することをおすすめします。
